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河井寛次郎作 紫紅瓜壺 - 昭和時代初期(20世紀)

口の小さく、胴の張った壺をつくり、その素地がまだやわらかいうちに、縦筋を6個所、瓜形に入れている。釉は中国の名窯「鈞窯」に学んでいるとみられるが、作品の雰囲気はこの頃の寛次郎らしく、より素朴であたたかみのあるものとなっている。明るい水色の青磁釉の上に、銅紅釉を部分的に重ね掛けし、紫の華やかな色釉のグラデーションが作り出されている。当館が所蔵する河井寛次郎(1890~1966)の作陶約50点は、河井が民芸運動に参加し、造形的にも影響を受けた昭和初期の作品群で、岩﨑小彌太が一時寛次郎の後援会に入っていた縁で、コレクションに加えられたと見られる。

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