静嘉堂所蔵の茶道具(茶の湯の道具)と煎茶器コレクション、その双方から名品を精選し、一堂に公開する展覧会です。煎茶器の多数公開は15年ぶり(!) となります。
茶道具では、国宝・曜変天目(ようへんてんもく)、重文・油滴(ゆてき)天目に始まり、千利休所持で伊達家伝来の青磁鯱耳(しゃちみみ)花入や墨跡など、大名家伝来の名品を中心に、また天下人の手から手へと伝わった付藻茄子(つくもなす)、松本(紹鷗)茄子 等、大名物(おおめいぶつ)と称される茶入も出品となります。
国内有数とされる煎茶器コレクションからは、江戸~明治時代にかけて文人たちに愛玩された、中国宜興窯(ぎこうよう)製の茶銚(急須)の名品、染付の茗碗(煎茶碗)、錫製の茶心壺(茶葉の容器)などが、中国やインド舶来の華やかな織物や更紗(さらさ)の仕覆(名器の袋)、敷物とともに並びます。
中国から請来され、わが国に大きな影響を与えた二つの喫茶文化 ― “茶の湯”と“煎茶”‐その美の粋が展示室に集います。どうぞお楽しみ下さい。
※ 静嘉堂の煎茶器コレクションには、著名な実業家で煎茶家としても知られる奥蘭田(おくらんでん)(玄寶、1836-97)の旧蔵品が多く含まれています。
講演会 地階講堂にて先着120名(開館時より整理券配布予定)